フリーランス・個人事業主は会社員と異なり、厚生年金・退職金・企業型DCが使えません。 その代わり、国民年金基金・小規模企業共済・iDeCoを自分で組み合わせることで、 老後資金の準備と大幅な節税を同時に実現できます。

3制度の基本比較

項目iDeCo国民年金基金小規模企業共済
加入対象国民年金被保険者(実質65歳未満)第1号被保険者のみ個人事業主・会社役員等
月額上限68,000円(国民年金基金等と合算)68,000円(iDeCoと合算)70,000円(独立した枠)
年間控除上限81.6万円(iDeCo+国民年金基金合算)iDeCoと合算84万円(別枠)
控除種別小規模企業共済等掛金控除社会保険料控除小規模企業共済等掛金控除
運用・利回り自分で選択(元本保証なし)予定利率1.5%(A型65歳支給)基準利率1.0%(積立期間中)
受取開始60歳〜75歳65歳〜(型による)廃業・退職時
受取方法一時金・年金・併用終身年金(一部確定年金)一括・分割・組み合わせ
元本保証なしありあり(廃業等時)
途中解約原則60歳まで不可原則不可任意解約可(減額あり)

重要な枠の考え方: iDeCoと国民年金基金は合算で月6.8万円が上限です。 一方、小規模企業共済は別枠で月7万円まで拠出可能です。 うまく組み合わせると、年間最大165.6万円(共済84万円+iDeCo等81.6万円)の所得控除が実現します。

2026年12月改正後の上限(予定)

※2026年12月1日施行予定の改正により、第1号被保険者のiDeCo上限が引き上げられます。

区分現行(2026年4月〜)2026年12月以降(予定)
iDeCo(第1号)月68,000円(国民年金基金等と合算)月75,000円(合算)
小規模企業共済月70,000円(別枠)変更なし
合計最大控除年間165.6万円年間174万円(予定)

節税効果の試算

課税所得税率(所得税+住民税)iDeCo年81.6万円の節税共済年84万円の節税合計節税額
195万円以下 15%(5%+10%) 約12.2万円 約12.6万円 約24.8万円
330万円超〜695万円以下 30%(20%+10%) 約24.5万円 約25.2万円 約49.7万円
695万円超〜900万円以下 43%(33%+10%) 約35.1万円 約36.1万円 約71.2万円

※復興特別所得税は含みません。節税額は概算です。

目的別おすすめの組み合わせ

ケース①:節税最優先

小規模企業共済 満額(月7万円)+ iDeCo 満額(月6.8万円)

最大控除額165.6万円を実現。課税所得700万円なら年間71万円超の節税効果。

資金に余裕がある方・高所得フリーランス向け

ケース②:老後の安心重視

国民年金基金(月4〜5万円)+ iDeCo(残枠)

国民年金基金の終身年金で生涯受け取りを確保しつつ、iDeCoで資産運用。長生きリスクをカバー。

長期的な年金収入を重視する方向け

ケース③:バランス型

小規模企業共済(月3〜5万円)+ iDeCo(月2〜3万円)

廃業時の退職金代わりに共済を積み立てつつ、iDeCoで長期投資。月5〜8万円の無理のない範囲で節税。

事業が軌道に乗り始めたフリーランス向け

各制度の手続き先

制度手続き先加入時の注意点
iDeCo SBI証券・楽天証券・松井証券等の運営管理機関 国民年金の第1号加入が前提。付加年金との兼ね合いに注意
国民年金基金 国民年金基金連合会または各都道府県の国民年金基金 iDeCoと合算で月6.8万円が上限。途中脱退は原則不可
小規模企業共済 中小機構または取扱金融機関・代理店 廃業・解約のタイミングで受取額が変わる。任意解約は元本割れリスクあり

よくある質問

Q. iDeCoと国民年金基金は同時に加入できますか?

A. できます。ただし両者を合わせた掛金の合計が月68,000円を超えることはできません。 iDeCoに月4万円拠出している場合、国民年金基金は月2.8万円まで加入可能です。

Q. 小規模企業共済はいつ解約できますか?

A. 任意解約は可能ですが、加入20年未満の任意解約は掛金合計額を下回る場合があります。 廃業・小規模企業への転換などの「共済事由」に該当する場合は満額受け取れます。

Q. 3制度すべてに加入すると確定申告は複雑になりますか?

A. 各制度から送られる「掛金払込証明書」「払込証明書」を確定申告書に添付するだけです。 会計ソフトや税理士への依頼で対応できます。

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※運営管理手数料は各社0円。国民年金基金連合会手数料(月171円)は共通でかかります。

※本ページの情報は2026年4月時点のものです。制度・税率は改正により変わる場合があります。
※iDeCoと国民年金基金の合算上限は国民年金の加入状況により異なります。付加年金に加入中の場合、iDeCo・国民年金基金の上限が減額されます。
※節税効果は個人の所得・家族構成等により異なります。詳細は税理士等にご相談ください。
※本サイトは特定の金融商品・サービスへの加入を推奨するものではありません。