小規模企業共済は、個人事業主・会社役員が廃業・退職に備えて積み立てる「退職金制度」です。 掛金は月1,000円〜7万円で全額が所得控除になるため、所得税・住民税の節税効果が高く、 iDeCoと並んで個人事業主が活用すべき節税手段のひとつです。
制度の概要とシミュレーション
小規模企業共済 制度概要(2026年現在)
月額掛金範囲
1,000円 〜 70,000円
500円単位で自由に設定
年間最大掛金
840,000円
全額が所得控除の対象
節税効果(目安)
掛金 × 税率
所得税+住民税が軽減
加入対象
小規模企業の個人事業主・会社等の役員(常勤)・共同経営者(事業専従者)
共済金受取額シミュレーション(廃業・退職時)
| 月額掛金 | 10年後の受取額 | 20年後の受取額 | 30年後の受取額 |
|---|---|---|---|
| 10,000円/月 | 124万円 (103.3%) | 260万円 (108.2%) | 410万円 (113.8%) |
| 30,000円/月 | 372万円 (103.3%) | 779万円 (108.2%) | 1.2千万円 (113.8%) |
| 70,000円/月 | 868万円 (103.3%) | 1.8千万円 (108.2%) | 2.9千万円 (113.8%) |
※受取額は廃業・解散時(A共済金)の目安です。任意解約(B共済金)は支払い期間が20年未満の場合、掛捨てになる可能性があります。
※掛金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除に算入されます(年末調整または確定申告で手続き)。
※法人の役員は「会社等の役員(常勤)」として加入可能。ただし従業員数の要件あり。最新情報は中小機構公式サイトでご確認ください。
節税効果の試算
| 月額掛金 | 年間掛金 | 課税所得330万円時(税率30%) | 課税所得695万円時(税率43%) |
|---|---|---|---|
| 1万円/月 | 12万円/年 | 年間 約3.6万円節税 | 年間 約5.2万円節税 |
| 3万円/月 | 36万円/年 | 年間 約10.8万円節税 | 年間 約15.5万円節税 |
| 7万円/月(満額) | 84万円/年 | 年間 約25.2万円節税 | 年間 約36.1万円節税 |
※税率は所得税率+住民税率(10%)の合算目安です。復興特別所得税は含みません。
iDeCo・国民年金基金との違い
| 項目 | 小規模企業共済 | iDeCo | 国民年金基金 |
|---|---|---|---|
| 加入対象 | 個人事業主・会社役員等 | 20〜65歳未満全員 | 第1号被保険者のみ |
| 月額上限 | 7万円 | 6.8万円(自営業) | 6.8万円(iDeCoと合算) |
| 節税区分 | 小規模企業共済等掛金控除 | 小規模企業共済等掛金控除 | 社会保険料控除 |
| 受取時期 | 廃業・退職時 | 60歳〜 | 65歳〜 |
| 受取方法 | 一括・分割・組み合わせ | 一括・年金・組み合わせ | 年金(終身) |
| 元本保証 | あり(廃業等の場合) | なし(運用次第) | あり |
小規模企業共済とiDeCoは併用できます。 両方の掛金控除を合算できるため、個人事業主は最大で年間約204万円(共済84万円+iDeCo81.6万円+国民年金基金との調整)の所得控除が可能です。 ただし国民年金基金とiDeCoは合算で月6.8万円の上限があります。
※本ページの情報は2026年4月時点のものです。制度・税率は改正により変わる場合があります。
※小規模企業共済の加入・掛金変更は中小機構または取扱金融機関・代理店を通じて手続きします。
※節税効果は個人の所得・家族構成等により異なります。具体的な試算は税理士等にご相談ください。