NISA 上限の基本と仕組み
2024年から恒久化された新しいNISA制度は、年間の非課税投資枠が大幅に拡充されている点が特徴です。2026年4月時点の情報によると、NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があり、それぞれ年間120万円・240万円の投資が非課税となります。これらを合計すると年間360万円が非課税投資の上限額となります。
非課税保有期間は無期限で、従来の5年や20年の制限がなくなったため、長期投資に適した制度へと進化しています。非課税枠の合計上限は1,800万円で、そのうち成長投資枠の上限は1,200万円です。つみたて投資枠のみで1,800万円まで利用することも可能です。
非課税枠は簿価ベースで管理されており、売却した場合は売却分の枠が翌年に復活します。このため、売却と買付を繰り返すことで、実質的に非課税投資枠を有効活用できます。
なお、旧NISAの非課税保有分は新NISAの枠内ではなく、引き続き非課税保有できますが、ロールオーバーはできません。旧NISAは2023年末で新規投資は終了しています。
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具体的なシミュレーション
以下に、NISAの非課税メリットを年収別に概算したシミュレーション例を示します。投資金額は年間360万円(上限額いっぱいを利用した場合)、税率は所得税率+住民税率(所得税率は課税所得に応じて段階的に設定)を用いています。
| 年収(概算課税所得) | 所得税率(復興特別税含む) | 年間節税額(目安) | 30年累計(単純計算) |
|---|---|---|---|
| 400万円(約250万円) | 20.42% | 約219,000円 | 約6,570,000円 |
| 600万円(約450万円) | 23.43% | 約252,000円 | 約7,560,000円 |
| 800万円(約650万円) | 33.68% | 約362,000円 | 約10,860,000円 |
※所得税率は課税所得に応じた税率+復興特別所得税2.1%を合算して算出。住民税は一律10%で計算しています。
※年間節税額は「非課税投資額×(所得税率+住民税率)」で単純計算した概算値です。実際の節税効果は運用成果や配当課税の有無によって異なります。
※30年累計は単純に年間節税額×30年で計算しています。実際の運用益は考慮していません。
ケース1: 会社員(課税所得約450万円)の場合
課税所得450万円の会社員がNISAを利用して年間360万円を投資した場合の節税効果を見てみましょう。所得税率は20%台後半、住民税は10%で計算され、合計約23.43%の税率となります。
- 年間節税効果の目安=360万円 × 23.43% ≒ 842,000円(※注意:NISAの非課税メリットは「配当所得や譲渡益への課税回避」が中心で、所得税の控除ではありません。ここでは課税回避による節税効果のイメージとして単純計算しています)
このため、投資による運用益や配当が非課税となることで、通常20.315%課税される税金が免除され、結果的に税負担が軽減されるメリットがあります。
ケース2: 自営業者(課税所得約250万円)の場合
自営業者で課税所得が約250万円の場合、所得税率は約20.42%(復興特別税含む)と仮定すると、以下のように計算できます。
- 年間節税効果の目安=360万円 × 20.42% ≒ 735,000円(概算)
自営業者は給与所得者と異なり、確定申告が必要ですが、NISAの非課税メリットは同様に享受できます。ただし、投資商品選択時は自身のリスク許容度や運用期間を考慮する必要があります。
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NISAの利用における選び方のポイントと比較
NISA利用時のポイントは主に以下の3点です。
-
投資枠の使い方
つみたて投資枠(年間120万円)を利用し、長期的に積立投資を行うか、成長投資枠(年間240万円)で株式やETFなどより幅広い商品に投資するかを判断します。両枠は併用可能です。 -
投資対象商品の選択
つみたて投資枠は金融庁基準を満たす投資信託・ETFに限定され、成長投資枠は上場株式や投資信託が対象です。ただし、高レバレッジ商品や毎月分配型投信は除外されています。 -
金融機関の手数料・サービス
NISA口座は1人1口座のみ開設可能なため、手数料や取扱商品数、管理ツールの使いやすさを比較して選ぶことが重要です。
NISA口座の主な金融機関比較例(2026年4月時点)
| 金融機関の種類 | 運営管理手数料(月額) | 取扱商品数の目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 主要ネット証券 | 0円(無料) | 約30~40本(例) | 低コスト投信が豊富、ネットで完結可能 |
| 対面型金融機関 | 0円~数百円 | 少なめ | 店舗窓口での相談対応が可能 |
※上記はあくまで例示であり、詳細は各社の公式サイトでご確認ください。
※取り扱い商品数は変動するため「約〇本(2026年4月時点)」と記載しています。
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NISAの利用手続きと注意点
口座開設の流れ
- 金融機関を選定
- 口座開設申込書類の提出(オンラインまたは郵送)
- 本人確認書類の提出
- 審査・開設完了の通知受領
- 投資開始
口座開設は1人1口座に限定されています。複数の金融機関でNISA口座を開設することはできません。
年間投資上限の注意
- 年間の非課税投資枠は「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の合計で360万円までです。これを超える投資は課税口座での運用となります。
- 売却しても非課税投資枠は翌年に復活するため、投資枠を効率よく活用することが可能です。
非課税期間の無期限化の影響
非課税期間が無期限となったことで、長期保有戦略が取りやすくなりました。ただし、非課税保有期間を終了して売却すると、売却分の投資枠が翌年に戻る仕組みは変わりません。
よくある質問
Q1: NISAの年間投資上限は何ですか?
A1: 2026年4月時点では、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で、合計360万円が上限です。
Q2: 非課税期間はどれくらいですか?
A2: 新NISAでは非課税期間は無期限です。保有期間の制限がないため、長期での投資が可能です。
Q3: 複数の金融機関でNISA口座を持てますか?
A3: 1人1口座に限定されているため、複数の金融機関での口座開設はできません。
Q4: 投資枠を使い切れなかった場合、翌年に繰越せますか?
A4: 年間投資枠の未使用分は翌年に繰越せません。ただし、売却した分の簿価は翌年の投資枠に復活します。
※本記事の情報は2026年4月時点のものです。最新の制度・税制は各公式サイトでご確認ください。
※個別の投資判断・税務判断については、ファイナンシャルプランナーや税理士等の専門家にご相談ください。